適応障害で障害年金は受け取れる?適応障害と障害年金について解説!

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こんにちは!はなまるです♪
昔に比べると精神疾患への理解や病気も受け入れられ、身近になってきました。
そのせいもあってか、適応障害もかなり増えてきています。
「病気をすると生活費が心配」「しっかり療養したい」
「適応障害で障害年金は受け取れる?」そう悩む方も多いです。
今回は、適応障害で障害年金は受け取れる?適応障害と障害年金について解説!を実体験のもと、詳しく解説していきます!

適応障害とは

生活の環境に適応できず、ストレスにより心身に影響が出て、生活に支障が出ている状態です。

環境というのはストレス要因によっては会社や家庭、
一過性の出来事など本人が重大だと捉える事柄さまざまです。
例えば会社での勤務や転勤、家庭や身の回りだと就職や引っ越し、
子育て、介護、結婚や離婚、親しい人との死別などが挙げられます。

耐え難いと感じ続けると、心身に影響が出てきます。
普段どおりの生活が送れないほどの抑うつ気分や不安感、急に泣き出したり極度の不安症になります。
気分の落ち込みが大きく、寝始めると朝起きられないことも増えてきます。
また自律神経が整わなくなってくるので、疲れやすくなってきます。
会社に遅刻することも増えます。しかし急ぐことや走ることもできません。
また思い込みが激しくなったり、思考的視野狭窄が発生し、焦りも出てきます。
「周りはこのくらいやっているから当たり前だ」「自分はできていないから頑張らねば」
「〇〇をしないと解決できない。やるべきだ」「早く〇〇しなければいけない」と
特定の思考に囚われる毎日になります。

ところが、これらの症状は明らかに正常の範囲を逸脱している状態です。
しかし、渦中の本人は「おかしい」「異常だ」と気付くことができません。
実際に筆者もそうでした。そして身体を本当に壊すまで気付けないのです。

では、適応障害はどのような症状が出るのでしょうか。

適応障害の症状と診断

適応障害の症状

精神的・情緒面
抑うつ状態、不安感、怒り、焦り、緊張、神経過敏、涙もろさ、自責思考、意欲や集中力の低下、気力低下、注意力散漫、興味や感情の喪失など。

行動・身体面
遅刻や無断欠席、異常な飲酒や暴飲暴食、食欲減退、動悸、発汗、めまい、微熱、疲れやすい、朝起きれない、夜眠れない、文字が読めない、言葉が理解できないなど。

一般的な症状や筆者の症状を記載しましたが、症状は個人によってさまざまです。

適応障害の診断

まずは身体症状の大きく出ている専門の科へ行きましょう。

筆者の場合は元気がなく疲れやすかったので
女性に多いと言われる甲状腺の病気を疑い、まず内科へ行き血液検査をしました。
会社勤めの方の場合、
「調子が悪いので内科で血液検査をしている」という旨を上司に相談しておきましょう。
いい企業であれば「血液検査の結果が出たら休んでもいいからすぐ行ってきて」と言われるでしょう。

筆者は、血液検査の結果、内科的異常はありませんでした。
そして「他に心当たりがあるんじゃないか」と問われ、心療内科へ足を運びました。

心療内科・精神科は抵抗がある方が多いと思います。
しかし昨今さまざまなクリニックがあり、
若い世代でも気軽に受診できるようなクリニックもあります。
自身の症状を明らかにしたいなら、ぜひ心療内科へ足を運んでみてください
初診の際は予約を忘れずにしましょう。

さて、心療内科で問診を受け、
先日の血液検査の結果を渡すと正式な診断や病状の診断をしてくれます。
筆者の場合は「抑うつ状態」という病状の診断。
病状や希望によりまずは数ヶ月休むよう指示があります。
会社への報告が必要ですが、会社によっては診断書を要らない場合もあるので、
診断書が必要か会社に確認しましょう。

診断の基準

診断の基準は、ICD-10とDSM5によって総合的に判断されます。
ICD-10とは、日本語に訳すと「疾病及び関連保健問題の国際統計分類」です。
精神疾患だけではなく、体の病気なども含めた疾患全般の分類が記載されており、
DSMと同じく病院などでの診断時に用いられているものです。
DSM5とは、日本語に訳すと「精神疾患の診断・統計マニュアル」です。
精神疾患の診断基準として用いるものです。
この2つのチェックリストを満たしているかどうかではなく、
例えば内科的病気の有無、血液検査の結果、生活環境や仕事の状況、
表情や仕草、困りごとのヒアリングなども踏まえて総合的に判断されます。

一言で言うと、ストレス要因によって情緒や行動面に症状が現れ、
生活や社会に影響が出て困っているかが見られます。
「症状がある」「困っていてつらい」という思いがあるのであれば、
自己判断ではなく心療内科の先生を訪ねていき、相談してみましょう。

適応障害とうつ病の違い

「適応障害はうつ病とは違うの?」

と思う方も多いです。

適応障害は一般的に、ストレス要因から離れると症状が軽減、改善されるものです。

少し休んだり離れたりすると適応障害が落ち着き、
普段どおりの生活や仕事ができるようになります。
しかし、うつ病はストレス要因から離れても症状が変わらない場合や、
2週間以上症状が続く場合にはうつ病と診断されることがあります。

うつ病の症状も、適応障害の症状が慢性化したものに加えて、
身だしなみが整えられなくなったり、入浴ができなくなったり、希死念慮が発現してきたりします。
また、適応障害と診断された後に6ヶ月病状が改善しない場合、
医師の方からうつ病へと診断名を変え、状況に応じて治療法も変えていきましょう
と言われることもあります。

では、適応障害の治療法はどんなものがあるのでしょうか。

適応障害の治療法

適応障害の治療法は、まずストレス要因の除去、つまり環境調整をおこないます。
例えば職場環境であれば部署異動や時短勤務、
業務を他のメンバーに受け持ってもらうなどが考えられますが、
症状が重く業務をすることができない場合は思い切って休職をして療養をすることが望ましいです。
家庭環境である場合は離れることがなかなか難しいのですが、
ストレス要因の問題をすぐに解決しようとせず、
問題から距離を取り、療養を優先させましょう。
問題解決は病気が軽快してからおこなうといいです。問題は全て先送りでいいです。
病状が悪い時に大きな決断はしないようにしましょう。

また、不安症状が大きい場合には薬物療法やカウンセリングをおこないます。
薬物療法は、主に抗うつ薬や抗不安薬を用います。
やはり、精神的な症状に対する薬物療法に抵抗を感じる方も多いと思います。
少量から服用しながら心身のバランスを整えていくことになるので、
まずは自分が楽になる、病状がよくなる方法を前向きに検討しましょう。
薬の形状でカプセルや大きい錠剤が飲みにくい場合は、
医師に粉砕処方を希望すると対応できる薬を処方してくれます。

また、適応障害で療養をしようとした時、病状によって
さまざまなことができなくなっているのを感じるかと思います。
筆者も「頭が悪くなってしまったのか」とかなり不安になりました。
脳の病気でもあるので、コントロールができません。
しかし、時間が経てば回復してきます。
回復と言っても以前のように完全に元通りとはなかなかいかないと言われていますが、
時間をかけて療養していけば、できることが戻ってきて増えてきます。
今はしっかりと休むことに専念しましょう。

適応障害の悩み

適応障害になっても「頑張らなきゃ」となる方が多いです。
会社に行ったり行かなかったりを繰り返す方もいるでしょう。
一言で言うと、「休職しましょう
療養をして身体を元気にすることが一番優先です。
しかし「収入面が心配」と不安になる方がいます。
傷病手当金を受け取りながら療養をすれば、収入をある程度補てんすることができます。
今まで元気に仕事をしてきた人にとってみれば、
傷病手当金の制度はあまり馴染みがないかもしれません。

次は傷病手当金について解説します。

傷病手当金とは

傷病手当金とは、
病気やけがにより働けない場合、休んだ期間に対して収入を保障し、給付金が出る制度です。

事業主(会社)からではなく、加入の健康保険組合から出ます。
給付される金額は、お給料のおよそ3分の2の金額です。最長1年6ヶ月受け取ることができます。
所定の傷病手当金支給申請書に担当医師と本人が記入欄に記入し、
健康組合宛に提出(初回は会社経由で提出)すると書類がチェックされた後に入金処理となります。
会社在籍中に診断を受け休み始めた場合、傷病手当金受取の申請をすることをおすすめします。
これで1年6ヶ月は収入に困ることなく、ゆっくり療養ができます。

障害年金とは

障害年金とは、病気やけがにより生活や仕事などが制限される場合に支給される国の年金制度です。

障害年金には「障害基礎年金」と「障害厚生年金」があります。
初診時に国民年金に加入していた場合は「障害基礎年金」。
法令により定められた障害等級表(1級・2級)による障害の状態にあるときは
障害基礎年金が支給されます。
初診時に厚生年金に加入していた場合(会社に属していた場合)は
「障害厚生年金」。障害基礎年金に上乗せして障害厚生年金が支給されます。
また、障害の状態が2級に該当しない軽い程度の障害のときは3級の障害厚生年金が支給されます。
原則初診日から1年6ヵ月を経過しないと請求できません。

参照元:障害年金|日本年金機構

「適応障害」でも障害年金は受け取れる?

病気やけがで障害年金を請求できるけれど、「適応障害」の場合は対象になるのでしょうか。
通常の病気やけがの場合、
前述の障害年金等級に当てはまる障害状態であれば障害年金の支給がされますが、

「適応障害」は原則として障害年金の認定の対象とはなっていません

しかし診断書作成時に「うつ状態相当の病状である」ことの記載があれば、認定は可能です。
そもそも適応障害は1年6ヶ月も改善しないことはありません。
つまり、初診から1年6ヶ月後にうつ状態相当の病状であることは、うつ病でもあるということです。
筆者は初診から1年6ヶ月経った時点で「うつ病」へ傷病名が変更になりました。
このおかげで障害年金を申請できたのです。
障害年金申請は初診日から1年6ヶ月経過していないと申請できませんが、
まだ「適応障害」の診断名のままの場合で障害年金診断書を作る際には、担当医師に相談してみましょう。

注意すべきは、診断名だけでの査定では決してないことです。
診断名に加えて、「精神疾患の存在、その病状及び重症度」
「日常生活及び社会生活上の制限の度合い」などの細かい状況報告があり、
医師に作成依頼をして書いてもらう障害年金診断書を元に障害等級が決定されるので、
これはかなり重要な書類です。

加えて「初診日」「国民年金保険料納付状況」がチェックされます。
障害厚生年金の受給条件は次の3つです。

  1. 厚生年金保険の被保険者である間に、障害の原因となった病気やけがの初診日があること。
  2. 障害の状態が、障害認定日に、障害等級表に定める1級から3級のいずれかに該当していること。
  3. 初診日の前日に、初診日がある月の前々月までの被保険者期間で、国民年金の保険料納付済期間(厚生年金保険の被保険者期間、共済組合の組合員期間を含む)と保険料免除期間をあわせた期間が3分の2以上あること。

参照元:診断書(精神の障害用)の記載要領|日本年金機構
参照元:障害厚生年金の受給要件・請求時期・年金額|日本年金機構

障害年金の申請方法

障害年金を申請したい場合、どうしたらいいのでしょうか。
社会保険労務士に依頼しましょう
年金事務所とのやりとりや書類の作成など、全てを委任することをおすすめします。
なぜかというと、適応障害の渦中、判断能力や行動能力が低下しているので、
専門家にお願いした方がいいからです。加えて年金事務所でのやりとりは詳細に記録されます。
一貫性ある主張をする場合、委任した方が安心です。

流れとしてはまず、社労士さんと面談をします。家族の方の付き添いがあれば尚よいでしょう。
相談内容は、診断書の取り寄せや書類の作成準備を行うための、
病状の経緯や生活状況の詳細なヒアリングや、年金等級、
それに伴う年金金額の説明、あとは社労士さん依頼時の金額などです。
病状も踏まえてどの等級取得を目指すのかを相談します。
筆者はかなり普段の生活を送ることに影響が出ていましたが、それでも2級ギリギリだと言われました。

例えば障害厚生年金でのそれぞれの等級認定条件は次の通りです。

【障害の程度1級】
他人の介助を受けなければ日常生活のことがほとんどできないほどの障害の状態です。
身のまわりのことはかろうじてできるものの、
それ以上の活動はできない方(または行うことを制限されている方)、
入院や在宅介護を必要とし、活動の範囲がベッドの周辺に限られるような方が、1級に相当します。

【障害の程度2級】
必ずしも他人の助けを借りる必要はなくても、日常生活は極めて困難で、
労働によって収入を得ることができないほどの障害です。
例えば、家庭内で軽食をつくるなどの軽い活動はできても、
それ以上重い活動はできない方(または行うことを制限されている方)、
入院や在宅で、活動の範囲が病院内・家屋内に限られるような方が2級に相当します。

【障害の程度3級】
労働が著しい制限を受ける、または、労働に著しい制限を加えることを必要とするような状態です。
日常生活にはほとんど支障はないが、労働については制限がある方が3級に相当します。

参照元:障害厚生年金の受給要件・請求時期・年金額|日本年金機構

障害年金はいくら受け取れる?

では、障害年金でいくら受け取れるのでしょうか。
障害年金の申請時には受け取っていた傷病手当金も期間満了を迎える頃かと思います。
生活費の補てんとして、かなり重要な疑問です。
主に年金事務所へ申請後4ヶ月ほどで結果と年金額の通知書が届きます。
そこで改めて自身の正確な年金額を確認することになります。

障害基礎年金の年金額(令和5年4月分から)

【1級】

67歳以下の方993,750円 + 子の加算額※

【2級】

67歳以下の方795,000円 + 子の加算額※

※子の加算額

2人まで1人につき228,700円
3人目以降 1人につき76,200円

参照元:障害基礎年金の受給要件・請求時期・年金額|日本年金機構

加えて障害厚生年金も対象の場合、

障害厚生年金の年金額(令和5年4月分から)

【1級】

(報酬比例の年金額※)× 1.25 + 〔配偶者の加給年金額(228,700円)〕

【2級】

(報酬比例の年金額※)+〔配偶者の加給年金額(228,700円)〕

【3級】

(報酬比例の年金額)

3級の最低保証額

67歳以下の方596,300 円

※報酬比例の年金額は、その人の平均標準報酬額(厚生年金保険料の計算の元となる額)や厚生年金保険に加入していた期間などによって年金額が変わります。

参照元:障害厚生年金の受給要件・請求時期・年金額|日本年金機構

障害者手帳は必要?

障害年金の申請と同時によく検討されるのが障害者手帳です。
実際には初診日から6ヶ月経っていれば障害者手帳の申請はできますが、
療養途中で早々に障害者手帳を申請とはなかなか考える方は多くないでしょう。
また、精神疾患の場合、精神障害者保健福祉手帳というものになります。

では、手帳は持っておいた方がいいのでしょうか。
療養が長期にわたる場合には持っておいた方がいいでしょう

そもそも精神障害者保健福祉手帳とは、精神保健及び精神障害者福祉法に関する法律に基づき、
都道府県知事、指定都市長、中核市長により交付され、2年ごとに認定を受ける必要があります。
申請先は市役所ではなく、保健センターなどになる場合もあります。
市役所のホームページなどで確認が必要です。

また、よく悩まれるのが、

障害者手帳と障害年金は全く別の制度」ということです。

しかし認定基準はほとんど同じのため、精神の障害により障害年金を受給していれば、
障害年金の年金証書提示により精神障害者保健福祉手帳の交付を受けることができます。
障害年金の年金証書が届いた後からでも精神障害者保健福祉手帳の申請をすることができます。

精神障害者保健福祉手帳を持つメリットは、
特に手帳を持っていることを公言しなくてもいいことです。
また、手帳を持っていることで公的サービスを受けられることです。
公的サービスは以下の通りです。

  • 所得税、住民税など
  • 公共交通機関の割引サービス(バス、タクシーなど)
  • 公的利用施設、レジャー施設のサービス(公民館、美術館、博物館、動物園、水族館、映画館など)
  • その他割引サービス(携帯電話、NHK受信料など)
  • 障害者雇用での就職、転職
  • 公営住宅の優先入居
  • 障害者への手当等

実際に携帯電話の割引やコープの割引、バスやタクシーなどの公共交通機関の割引、
動物園や水族館や映画館などでの割引など、かなり使える施設があります。
各市町村で異なる場合があるので、お住まいの地域でのサービスを確認してみましょう。

療養をしているからこその手帳ではありますが、回復してくると外出機会も増えてきます。
手帳を持つことでサービスを受けられるので、長期療養を見込んでいる方は申請してみてもいいかもしれません。

最後に

適応障害やうつ病は長期療養になりがちです。
実際に自分がなってみないとわからないことも多いです。
国の制度やサービスに頼って、すぐに元気とは言わずともまあまあいい状態であればOKです。
ゆっくり療養期間を過ごしましょう。

書籍「これならわかる〈スッキリ図解〉障害年金 第2版 [ 松山 純子 ]」を読んでイメージを掴むのもおすすめです。

今回は実体験のもと、
適応障害で障害年金は受け取れる?適応障害と障害年金について解説!してみました。
この記事が少しでも参考になり、お役立ていただけたら嬉しいです。

他にも子育てやライフスタイルに関する記録を書いています。
楽天ROOMもありますので、ぜひ覗いてみてくださいね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました♪

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